四方向の設定画から3Dへ。ZAGBIS のモンスターができるまで

ZAGBIS のモンスターは、戦闘中に動く3Dモデルです。1枚の原画から、どうやって立体のモンスターにしているのか。途中で一度つまずいて作り直した話も含めて紹介します。

ZAGBIS に出てくるモンスターは、図鑑に載っているものだけで85体。そのすべてが、回したり拡大したりできる3Dモデルです。今日は、1体のモンスターができるまでの流れを追ってみます。

ステップ1:原画を描く

火口ツノザルの原画

火口ツノザル 陽炉の琥珀工房のモンスター

まずは画像生成で原画を作ります。この段階で、色・形・持ち物・雰囲気を決めます。

例は、琥珀工房に出てくる「火口ツノザル」。鉄の仮面に光る目、ふさふさの毛皮と長い尻尾が特徴です。

ステップ2:四方向の設定画にする

火口ツノザルの四方向設定画
同じ1体を、正面・右・背面・左から描いた設定画。

次に、原画をもとに正面・右側面・背面・左側面の4枚をそろえた設定画を作ります。3Dにするには、見えていない側の形が分からないといけないからです。

火口ツノザルの設定画は2回作っています。1回目は背中側の尻尾がおかしかったので、2回目で直し、正面と背面の左右もそろえました。

ステップ3:Blender で立体にする

設定画に合わせて、Blender で3Dモデルを作ります。Blender を Python のスクリプトで動かして造形し、ゲームエンジン(Godot)が読める GLB 形式で書き出します。動きは待機・攻撃・被弾・撃破の4種類です。

3Dモデルを四方向から描いたもの
工房のモンスター「炭ころコボル」の3Dモデルを、4つの向きから描いて確かめているところ。

つまずき:正面だけでは足りなかった

最初は、正面の原画だけを見て3Dにしていました。ところが、それだと背中側の形がうまくいかない。そこで 0.5.3 という版で、当時いた47体すべてについて四方向の設定画をそろえ直し、それに合わせて作り直しました。

47作り直したモンスター
235確認した描画の枚数
約676万全体の三角形の数

正面・左右・背面・斜め後ろから描いた画像を235枚並べて、1体ずつ目で確かめています。細かいポリゴンはゲーム側の自動 LOD(遠くにあるときは簡略化する仕組み)にまかせています。

作り直したモデルでの戦闘画面
作り直したモデルが入った、琥珀工房の戦闘画面(当時の版)。

「絵と全然違う」と言われて

0.7.0 では、新しく38体を追加しました。このときは原画と設定画を内蔵の画像生成でまとめて作り、3Dモデルは何十回も見直しています。

いちばん苦労したのは毛並み実際に遊んでみて「尻尾が全く違う」「毛の多いモンスターが絵と全く違う」と感じ、毛皮の表現を作り直しました。最終的には「ふつうのゲーム画面で見て違和感がなく、設定画と同じモンスターに見えること」を完成の基準にしています。
図鑑の画面
できあがったモンスターは、図鑑で回したり拡大したりして眺められます。

図鑑の話は、12月1日の回でもう少し詳しく紹介します。